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土地に高低差があると費用はいくら増える?造成・擁壁で後悔しない土地選び

  • 家とお金

土地探しをしていると、

「広さのわりに価格が安い」
「日当たりや立地も悪くない」
「この土地なら予算内で家が建てられそう」

という土地が見つかることがあります。

 

ところが現地へ行ってみると、

「道路より土地がかなり高い」
「反対に、道路より低くなっている」
「敷地の奥に向かって傾斜している」

ということがあります。

 

高低差のある土地は、必ずしも避けなければならない土地ではありません。

眺望を生かした家を建てたり、道路からの視線を避けたりと、土地の特徴を生かした設計ができることもあります。

ただし、平坦な土地と比べて、造成や擁壁、駐車場などに費用がかかる可能性があります。

 

土地価格だけを見て購入すると、

「建物以外にこんなにお金がかかるとは思わなかった」

となることもあります。

 

今回は、高低差のある土地ではどのような工事が必要になるのか、造成や擁壁の基礎知識、購入前に確認しておきたいポイントまで詳しく解説します。

そもそも「高低差のある土地」とは?

土地の高低差にはさまざまなパターンがあります。

 

たとえば、

・道路より敷地が高い
・道路より敷地が低い
・敷地の中で高低差がある
・隣地との間に高低差がある
・傾斜地の一部を造成している

といった土地です。

 

注意したいのは、

「高低差が何cmあるか」だけでは、その土地にかかる費用を判断できない

ということです。

 

同じ1mの高低差でも、敷地全体を1m上げなければならない土地と、一部分だけに高低差がある土地では工事内容が違います。

 

さらに、

・敷地面積
・土質
・道路幅
・重機が入れるか
・擁壁の長さ
・建物や駐車場の配置

などによっても費用は変わります。

高低差のある土地では、どんな工事が必要?

代表的なのが「造成工事」です。

造成とは、建物を建てられるように土地の形や高さなどを整える工事です。

 

具体的には、

・土を削る「切土」
・土を盛る「盛土」
・土地を平らにする整地
・土を締め固める転圧
・余った土を運び出す残土処分
・擁壁や土留めの設置
・排水設備の整備

などがあります。

 

すべての土地でこれら全部が必要になるわけではありません。

土地の状況と、そこにどのような住宅を建てるかによって必要な工事を決めます。

「切土」と「盛土」の違い

切土

切土とは、高くなっている土地を削って高さを下げることです。

 

たとえば道路より土地が高く、そのままでは駐車場をつくりにくい場合、一部を削って道路に近い高さにすることがあります。

この場合、削った土を敷地内で利用できなければ、搬出や処分も必要です。

 

大量の土を運び出すことになれば、残土処分費だけでなく運搬費にも影響します。

盛土

盛土は反対に、低い土地へ土を入れて高さを上げることです。

道路より敷地が低い土地を道路に近い高さへ上げる場合などに行います。

 

単に土を入れるだけではなく、適切に締め固めながら施工する必要があります。

また、盛土によって周囲との高低差が大きくなれば、土が崩れないよう擁壁などが必要になることもあります。

造成費は「土の量」で大きく変わる

造成工事で意外と重要なのが土の量です。

たとえば50坪、約165㎡の土地全体を1m上げるとすると、単純計算でも約165㎥もの土が必要になります。

土地を削る場合には、反対に大量の残土が発生します。

 

つまり、

「1m程度の高低差」でも、敷地全体に及ぶとかなり大きな工事になる

可能性があります。

 

さらに、

・土をどこから搬入するか
・残土をどこへ運ぶか
・大型車両が入れるか
・道路が狭くないか
・周囲の建物との距離

などによって施工条件も変わります。

造成した土地では地盤にも注意

土地を平らにすれば、そのまま家が建てられるとは限りません。

住宅建築前には地盤調査を行い、建物を安全に支えられるか確認します。

 

特に盛土された土地では、造成の方法や時期、盛土の厚さなども重要です。

調査の結果によっては地盤改良が必要になることもあります。

 

高低差のある土地では、

土地を整えるための費用と、住宅を安全に支えるための費用は別

と考えておくと分かりやすいでしょう。

「擁壁」とは何?

高低差のある住宅地でよく見かける、コンクリートや石などでつくられた壁があります。

これが「擁壁(ようへき)」です。

 

擁壁は、土が崩れたり流れ出たりしないよう支えるための構造物です。

住宅地で見られるものには、

・鉄筋コンクリート擁壁
・プレキャスト擁壁
・練積造擁壁

などがあります。

 

土地の高低差、土質、建築計画などに応じて設計されます。

擁壁工事は高額になりやすい

高低差のある土地で予算に大きく影響することがあるのが擁壁工事です。

擁壁は、単にコンクリートの壁を設置するだけではありません。

 

・掘削
・基礎工事
・鉄筋やコンクリートなどによる擁壁施工
・背面への埋め戻し
・締め固め
・排水設備
・水抜き穴

などの工事が必要になります。

 

高い擁壁、長い擁壁になれば施工量も増えます。

条件によっては数百万円規模になることもあるため、高低差のある土地を購入するときは早めに概算を確認したいところです。

すでに擁壁がある土地なら安心?

土地に既存の擁壁がある場合、

「新しくつくらなくてよいから安心」

と思うかもしれません。

 

しかし、

既存の擁壁=そのまま新築住宅で利用できる

とは限りません。

 

確認したいのは、

・いつ施工されたのか
・どのような構造なのか
・図面や検査資料が残っているか
・ひび割れがないか
・傾きや膨らみがないか
・水抜き穴が機能しているか
・後から構造物が追加されていないか

などです。

 

古い土地では、擁壁がいつ、どのように施工されたか分からないこともあります。

注意したい「増し積み擁壁」「二段擁壁」

既存の擁壁の上へコンクリートブロックなどを追加して高さを増したものを「増し積み擁壁」と呼ぶことがあります。

また、擁壁の上側にさらに別の擁壁が設けられている「二段擁壁」などもあります。

 

こうした形状の擁壁がある場合には、構造や状態について詳しい確認が必要になることがあります。

土地を見ただけで一般の方が安全性を判断することは難しいため、契約前に専門家へ確認することをおすすめします。

擁壁の「水抜き穴」はなぜ必要?

擁壁を見ると、小さな穴が開いていることがあります。

これは水抜き穴です。

 

雨が降ると、擁壁の後ろの土にも水が入ります。

その水が適切に排出されずにたまると、擁壁へ大きな圧力がかかる原因になります。

そのため、擁壁では背面の排水が重要です。

 

土地を見に行ったとき、

・擁壁から大量に水が染み出している
・水抜き穴が詰まっている
・擁壁の周辺が常に湿っている

といった状態があれば、詳しく確認した方がよいでしょう。

擁壁のひび割れは全部危険?

細かなひびがあるからといって、直ちに危険な擁壁とは限りません。

 

ただし、

・大きなひび割れ
・膨らみ
・前方への傾き
・大きなズレ
・周囲の沈下
・大量の湧水

などが見られる場合には注意が必要です。

 

自己判断で「大丈夫だろう」と済ませず、建築前に確認しましょう。

山梨で知っておきたい「盛土規制法」

高低差のある土地では、造成費だけでなく法律上の確認も必要です。

 

現在は「宅地造成及び特定盛土等規制法」、いわゆる盛土規制法により、一定規模以上の盛土や切土が規制されています。

山梨県では2025年4月1日から、甲府市を除く県内全域が「宅地造成等工事規制区域」または「特定盛土等規制区域」のいずれかに指定されています。

規制区域内で一定規模以上の造成を行う場合には、許可や届出が必要になることがあります。

 

つまり、

「自分の土地なら自由に土を入れて平らにできる」

とは限りません。

 

具体的な工事については、土地の区域と造成計画に応じて確認する必要があります。

高低差のある土地では駐車場も考える

土地選びで見落としやすいのが駐車場です。

車を日常的に使う山梨では、特に重要です。

 

道路より敷地が高い場合、

・一部を削って駐車場をつくる
・スロープをつくる
・擁壁を設ける

といった工事が必要になることがあります。

 

土地の面積だけを見ると車を3台停められそうでも、高低差によって実際に利用できる平坦なスペースが限られる場合もあります。

 

土地を見学するときには、

「家をどこに置くか」だけでなく「車をどこに停めて、どう玄関まで行くか」

まで考えてみましょう。

玄関までの階段も暮らしに影響する

高台の土地では、駐車場から玄関まで階段になることがあります。

数段なら気にならなくても、高低差が大きい場合は毎日の生活に影響します。

 

買い物袋を持っているとき、小さなお子様がいるとき、年齢を重ねた後の生活なども考えてみましょう。

土地の高低差は、造成費だけではなく生活動線にも関係します。

道路より低い土地では「水の流れ」も確認

道路より敷地が低い場合には、雨水の流れも重要です。

大雨時に道路側から敷地へ水が流れ込まないか、敷地内の雨水をどこへ排水するのか確認します。

 

土地を見学するときは、

・周囲より低くないか
・側溝はあるか
・雨水はどちらへ流れそうか

なども見ておきましょう。

高低差のある土地は悪い土地なの?

高低差があるからといって、必ずしも悪い土地ではありません。

 

・道路からの視線が入りにくい
・眺望を確保しやすい
・周辺住宅と高さをずらせる
・土地価格が比較的抑えられている

などのメリットがある場合もあります。

 

大切なのは、

高低差があるかどうかだけで良し悪しを決めないこと

です。

 

必要な工事と費用、希望する住宅が建てられるかを確認したうえで判断しましょう。

安い土地が「最終的にも安い」とは限らない

たとえば、

 

A土地:1,000万円
平坦で、大きな造成がほとんど不要

 

B土地:700万円
道路との高低差があり、造成・擁壁が必要

 

なら、土地価格だけではB土地の方が300万円安く見えます。

 

しかしB土地で、

・切土や盛土
・残土処分
・擁壁
・駐車場造成
・地盤改良

などが必要になれば、その差は小さくなる可能性があります。

 

条件によっては総額が逆転することもあります。

土地を見に行ったら確認したいこと

高低差のある土地では、

 

・道路と敷地の高さ
・隣地との高さ
・敷地内の傾斜
・既存擁壁の有無
・擁壁のひびや傾き
・水抜き穴
・駐車場の位置
・玄関までの動線
・重機や工事車両が入れる道路幅
・電柱や水路

などを確認してみましょう。

 

ただし、これはあくまでも最初の確認です。

造成方法や既存擁壁の安全性は、専門家による確認が必要です。

気になる土地を見つけたら「契約前」に相談を

高低差のある土地で避けたいのは、

購入したあとで初めて造成費を知ること

です。

 

契約してから「思ったより造成費が高かった」と分かっても、別の土地へ変更することは簡単ではありません。

 

カトリホームでは、山梨県内の土地探しから新築住宅、資金計画までご相談いただけます。

 

「気になる土地の高低差が心配」

「古い擁壁があるけれど購入して大丈夫?」

「土地は安いけれど、造成まで入れるといくらくらいになりそう?」

という段階でも構いません。

 

土地を買ってから家を考えるのではなく、建てたい家まで考えて土地を選ぶ。

高低差や擁壁が気になる土地を検討されている方は、購入を決める前にお気軽にカトリホームへご相談ください。

 

※造成工事や擁壁工事の要否、盛土規制法その他の法令に基づく手続き、工事費用などは、土地の所在地、区域、地形、土質、造成規模、建築計画などによって異なります。

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